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老若男女、みんなが主役。
紀の川市 麻生津地区運動会。

老若男女、みんなが主役。
紀の川市 麻生津地区運動会。

みなさんこんにちは、「きの かわいち」です。
木々が紅葉で美しく色づく秋真っ盛り、会社の同僚にとある行事に誘われました。
「大人も本気になる運動会、見たくない?」
な、なんだそれ、超見たい!
ということで今回は、誘ってくれた同僚の故郷、紀の川市麻生津(おうづ)地区の運動会を見学に行ってきました。

第29回麻生津地区運動会、
いざ、開会式。

運動会当日。空は晴天、絶好の運動会日和です!
朝8時をすぎると、紀の川市立麻生津小学校のグラウンドに、続々と人が集まってきました。麻生津地区の住民およそ400人と、「企業のふるさと」に参加している山崎製パンの社員さんたちとその家族20人、合計なんと420人以上!

ここで少し「企業のふるさと」について説明させてください。「企業のふるさと」とは、幅広い活動を通じて過疎集落を応援してくださる企業と、希望する過疎集落をマッチングする制度です。山﨑製パンさんならではの競技も登場しますので、お楽しみに!

ふむ、そんな制度があるのかと感心していたら、いつの間にか開会式が始まっていました!公民館館長、宇野さんの挨拶で開会。
開会宣言後は、みんなでラジオ体操。地域の人が一体となって行うラジオ体操は圧巻です!風が冷たい季節になってきましたので、みなさん、怪我がないようにいきましょうー!

大人も子どもも、お年寄りまで楽しめる
バラエティ豊富な競技たち

運動会なのですから、チームで競うわけなんですけれども、その説明をしないといけませんね。麻生津地区の6つの集落と山崎製パン2チーム、計8チームで優勝を争います。各チームのポイントに加算される競技と、されない競技があり、難易度もやさしめから本気のものまでさまざま。これは子どもから大人、そしてお年寄りまでみんなが競技を楽しむための、優しい工夫ですね!

さっそく最初の種目「人間わなげ」が始まりました!運動会MCの上岡さんのトークで会場が笑顔に包まれます。チームみんなで輪になって、次の人へフラフープをかけていきます。お年寄りも参加でき、和やかなムードです。

山崎製パンさんならではの競技「山﨑パンとったどぉ〜」が始まりました!飴探しをしてから、パン食い競争、そしてネットをくぐってゴールという盛りだくさんな競技です。

ああ…!!あんなに粉だらけになって…!会場はもう大爆笑です!

「綱引き」では、昨年優勝した地区の連覇をかけた本気の勝負が見られました。MC上岡さんの実況にも熱が入ります!

「大縄跳び」は飛べた回数をチームで競います。1チーム2回チャンスがあり、飛んだ合計回数の1番多いチームの勝ちです。優勝は赤沼田地区。飛んだ回数はなんと84回、すごい!

「玉入れ」は通常の玉入れより少し難易度が高いものでした。バスケットボールのスリーポイントシュートのように、少し離れたところからゴールのバケツを狙います!大人が参加する運動会ならではの難易度設定ですね!
さて、運動会もいよいよ大詰め。和やかムードが一転し、何やら緊張感が漂ってきました…。

そう!「綱引き」の決勝戦が始まったからです!連覇もかかった競技なので、大人たちの本気を肌で感じます。これが「大人も本気になる運動会」…!応援の声も相まって、会場が一体になります。

ついに、最後の競技となりました。最後は「地区対抗リレー」です。会場は、綱引き決勝戦で白熱したムードのまま。今までのゆったりとした競技とは違い、性別や年齢で結果に差が出ないように、走る順番にルールが定められています。手に汗握る、接戦…!結果は…!

まさかの同着!!!

異例の決勝戦が開催されました。

地区対抗リレーを制したのは西脇北地区。思わずスタンディングオベーション。参加者も、そうでない人も、大人も子どももみんなで盛り上がる、みんなが主役の運動会が閉幕を迎えました。

最後は表彰式と、景品の授与式です。景品は、地域で使えるゴミ袋。日々必ず使うものがもらえるのはありがたいですね。

明るいMCとするどいツッコミで会場を盛り上げる
体育委員長 上岡さんへのインタビュー

白熱する競技には力のこもった実況を、和やかな競技ではするどいツッコミで会場を盛り上げてくれた、体育委員長の上岡さんにお話を伺うことができました。


きのかわいち:はじめたきっかけは何だったんですか?
上岡さん:50年ほど前、公民館活動の一環として、地域でソフトボールとバレーボールを行ったのがはじまりでした。

きのかわいち:その2競技だけだったんですね?当時からこんなに参加者さんがいたんですか?
上岡さん:やはり参加できる人が限られてしまうということがあって、地区民全体で楽しめるようにした方がいいんじゃないかと思い、自分が中心となって競技の改善を提案しました。それがきっかけとなって、現在の運動会という形に変わっていったんです。

きのかわいち:そうだったんですね!それにしてもバラエティに富んだ競技が多いですよね?誰が考えてるんですか?
上岡さん:今も私が中心となってアイデアを練っています。人気だった競技も流行りを取り入れて改善したり、競技のハードルが高いと感じたものは少しハードルを下げたり、毎年新しい競技を追加したり、若いひとも、お年寄りも、みんなが楽しめるように改善してます。

きのかわいち:みんな楽しそうでした。区民大運動会って聞いたことがなかったです。
上岡さん:現在、区民大運動会を開催しているのは、紀の川市の中でもこの麻生津地区だけ。この運動会を通して、人と人とのつながりがさらに深いものになり、地域全体の協力体制が強くなっていることを感じます。
そして「過疎地域でもこんなに面白い行事ができるんだ」ということを発信するために、これからも何年、何十年と続いていく行事にしたいと思っています。

きのかわいち:これからも続いていくと素敵ですね!

地域の人たちのつながりを強くする
やさしい取り組み

運動会が終わった後も、地域の人たちが楽しそうに談笑する姿を見ることができました。競技で勝敗を決めるだけではない、地域の人たちのつながりをもっと強くする場として、麻生津地区運動会は開催されています。

そんな麻生津地区運動会のような取り組みが、たくさんの地域で増えていくと素敵だなあと思うと同時に、麻生津地区運動会がこれから先も、ずっと開催され続けることを願う、日曜の昼下がりになりました。

この記事を書いた人

きの かわいち

30代後半の会社員です。
田舎ぐらしに憧れていたわけではないですが、紀の川市に惹かれるものがあり、思いきって夫婦で移住を決意しました。
今は、休みの日に紀の川市の新たな魅力を、発見をするのが楽しみとなっています。